とても不思議な事に、毎回風邪をひくと、同じ夢を見ます。体が弱っている時なので折角見るなら楽しい夢が良いのですが、そう簡単に良い夢は見られないみたいですね…。
風邪をひいた日に、薬を飲んでやっとのことで寝付くと、夢の中で広い場所に一人だけ木製の椅子に座っています。あまりに広い場所に落ち着かず、椅子から腰を上げ辺りを散策します。
しかし、いくら歩こうと同じ景色ばかり…。すると、遠くてゴゴゴゴと地響きのような音が聞こえてきました。何事かと思い、音のする方へと歩いて行きました。だんだんと近づく地鳴りの音に恐怖を感じたのですが、足はその音へ向かってどんどん進んでいきます。
しばらく歩いていると、目の前には大きな坂があり、私は「すごく斜度のある坂だな。」と見上げていました。すると、ゴゴゴゴと言う地響きが近づいてくるように感じました。坂のてっぺんに何か見えます。
目を凝らしてみてみると、巨大なボール。しかもそのボールにはトゲが沢山ついています。「やばい!こっちに転がってくる!」と必死に走って逃げますが、逃げれるわけもなくそこでつぶされてしまいます。
視界が真っ暗になり、やがて目が覚めるとまた広い場所に一人だけ木製の椅子に座っています。しかし今度は、腕や足がロープのようなもので縛られいて身動き取れない状態です。ゴゴゴゴと言う地響きも相変わらず鳴っています。
「どうしよう、この場所から離れられない。」と悩んでいると、唐突に椅子から針が飛び出て体に刺さりました。私は発狂しながら「痛い!!痛い~!!!」と暴れると、椅子がパッとなくなりました。椅子の変わりと言わんばかりに、目の前には先ほど私を潰してきたトゲのついた巨大なボールが出現します。
今回は坂が無かったのでその場所に置かれているだけなのですが、潰された事への恐怖心が出てきて「うわあああ!」と声をあげながら、その場から逃げようとします。すると、ゴゴゴゴと言う地響きを鳴らしながらトゲの付いた巨大なボールが転がってきました。「つぶされる!」と思った瞬間に目が覚めました。
起きてすぐは夢のせいなのか体も疲れていて、頭がぼーっとしているので周りの音が良く聞こえず、なぜかトイレの流す音や水道の音などだけが響くように聞こえました。その音が夢の中の地響きに似ている感じがして、「これは、まだ夢の中なのか?」と思ってしまうぐらい敏感でした。
私が現実なのか夢なのか分からず混乱していると、同居人がやってきて「お前、かなり夢にうなされていたけど大丈夫か~?」と心配して声をかけてくれたので「あ、今は現実なのか。」と気が付くことができました。