私は小学校のような教室にいました。なぜそこが小学校だと思ったかと言うと、私の隣に小学校時代のクラスメイトだった男の子が当時の姿で座っていたからです。けれど後ろを振り向くと、なぜか高校時代のクラスメイトが座っています。彼女は高校生時代のまま17歳の姿です。
「あれ?ここは小学校なの?高校なの?なんで時代の違う2人が当時のままの姿で居るの?!」と、少し奇妙に思いながら注意深く周りを見回してみると、現在近所に住んでいる60歳すぎの町内会の班長さんや、何年も前に子供の幼稚園の送迎で毎日会って仲良く話していたママ友が居るのです。
つまりこの教室にいる私の知り合い達は、各々時代がずれた姿で同じ時空に存在している状況なのです。「どういうこと?私が若い頃好んで読んでいたSF小説のようなことになっている?」と混乱しました。
過去と現在がごちゃまぜになった歪んだ世界。不思議なことに、その教室に居るみんなは何も疑問に思う様子もなく、互いが知り合いであるはずもないのに、まるで同じクラスの同級生のように普通に座っているのです。
そして、ごく自然に私にも何か話しかけてきます。私はあいづちを適当にうちながら、この異常事態について思いを巡らしていました。そこでふと、「いったい私自身は、今どんな姿で、何歳の自分でいるのだろう?」と疑問に感じました。
まずは自分の手を確認しました。しかし、不思議とよく見えないのです。体を見ようとしても、なぜか見えません。じゃあ、鏡を探して顔を見ようと立ち上がりかけたのですが、あれ?立ち上がれない…。
私は耐えられず「いったい今はいつ?私は何歳?どうにかしてー!!!」と叫んだ瞬間、自分の大きな叫び声で目がさめました。