No.18 過去の記憶に会いに行く(男性・49歳)

穏やか
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暫く暗い宇宙空間の中を漂っている感覚が続いた後に、徐々に周囲が明るくなって地上に降りた。平野からの眺めは穏やかな農村地帯という景色が広がり、以前にどこかで観たような懐かしい感覚を持った。
その牧歌的な景色を眺めながら歩いていると、いつしか私は市街地の中を歩いていた。平野の景色を観ていたときには感じなかったが、街中の様子は時代も場所も今とは全く違っており、車は走っていないことに気がつく。
周囲の人々は白人であり、馬車が走る街の様子だが全く場違いな場所にいるという認識を持つわけでもなく通りをゆっくりと歩いている。空腹を感じたのでパン屋さんに入り、ソーセージを挟んだパンを買った。そろそろ夕方に差し掛かる時間だ。夕食の支度を始めて、良い匂いが漂う住宅地を歩いていく。
私は空腹にも関わらず、すぐにパンを食べないで、ある目的地へと向かってひたすら歩く。幸い日没までには1時間以上ありそうだから、明るいうちに目的地に着くことができそうだ。
しばらく歩き、やっと目的地に着いた。手入れのされた広大な庭には松の木も茂っており、正面の門から暫く歩いていくとホテルのような巨大な邸宅が現れる。その建物から少し歩いていくと、林の中にベンチがあった。そのベンチに座り、町で買ったソーセージパンを食べ始めた。
気持ちがほっとして空腹も満たされて落ち着いた。やっと家に帰ってきたような、そんな気持ちになった。
もう日没間近になった頃、1台の馬車が建物の正面玄関に着いた。中から体格の良いスーツ姿の男が降りてくると、使用人らしき人物が何名か出迎える様子が分かる。
私はスーツ姿の男を見ながら無意識に「仕事で疲れたとは思うが、ストレス発散を暴飲暴食で紛らわすのはもう止めなさい。」と自分自身でも理解できぬ独り言を呟いていた。
そして、その男が建物に入っていくのを最後まで見届けた所で目が覚めた。前世でその男と私に何の関係があったかは不明だが、私の「過去の記憶」としてこの夢は心に残り続けているのです。
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