私が印象に残っている夢の内容は、28歳のころ初めてプロの試合に出場することが決まったキックボクシングの大会の夢でした。実際に開催される大会でテレビも入る大きな試合での第一試合だったのですが、夢の内容もまったく同じでした。
夢の中ではとてもリアルで色がついていたのを覚えています。いつも見る夢は白黒が多いのですが、この夢の中では4Kくらいの鮮明な色がついていて、時間の流れがなんだかとびとびで、会場に到着して試合の準備をして…と、場面が飛びながら進んでいきました。
夢なのに、夢じゃないという表現がぴったりで、すべてがリアルに感じられます。いろいろな場面があったのですが、印象に残っているのは試合の途中で右のパンチで相手からダウンを奪い、雄たけびを上げるところです。最高な場面で夢は終わってしまいました。
この内容から夢の中ではKO勝利で終わったのかと思いこむことができて、前向きな気分で実際に迫る試合に向けて練習を当時頑張っていたのを覚えています。
夢はそれ以降出てくることはありませんでしたが、現実の世界で試合当日になったときに驚いたのが夢で見た内容とところどころ一致しているような風景が出てきたことです。
場面がとぎれとぎれではありましたが、実際には行ったことのなかった会場内を知っていたりと、見覚えがある風景が出てきて驚きました。
しかし、実際の試合が迫ってくると緊張や高揚のあまり、夢の内容は気にする余裕がなくなっていました。そして試合が始まると、なんと夢の通りにカウンターで右のパンチでダウンを奪うことができたのです。興奮して雄たけびをあげたのもまったく夢と同じでした。
夢はここで終わっていましたが、現実では相手が立ち上がり試合は続行。結局引き分けで終了しました。
これが俗にいう正夢だったのでしょうか。KOとはなりませんでしたが、私にとって不思議な体験になったと共に、モチベーションをぐんと上げてくれる夢でした。減量や厳しい練習などの精神状態が見せた夢なのかな?と思いますが、今でもとても不思議です。