高校生の生意気盛りの頃の夢です。数学が得意でこの世のどんな問題も必ず解くことが出来ると自信満々でした。
学校の授業はもちろん難関大学の入試問題にも何とか努力して解けるようになってきつつある頃、全国大学模試でも数学は全国でも上位に食い込むほどで得意満面になっている、嫌な高校生でした。
ある日、担当の数学の先生から、この問題に挑戦してみろと渡された出題に度肝を抜かされました。図形の角度を求める問題なのですが、瞬殺だと思ってバカにしていたのですが、全く解けないのです。突然馬鹿になってしまったのかと思うくらい落ち込みました。
その後も、機会があるたびに再考するのですが、正解は得られませんでした。悔しさは増すばかりで、1か月経っても解けませんでした。そうなると、もう頭の中はこの問題でいっぱいになり、24時間頭の中でぐるぐるとめぐる状態となり、ますますドツボにはまってしまってしまい、にっちもさっちもいかなくなってしまいました。
そんな中、とうとう夢の中にまで必死なって解こうとする自分が現れました。すると何と言うことでしょう。夢の中で問題を眺めていると、何故かあるひらめきに気づき、ヒントとなる補助線を何気なく引くと、たちまち正解が得られたのです。
びっくりして目が覚めて、夢だったと気づいたのですが、忘れてしまわないうちにと思い、慌てて飛び起きてノートに正解までの記述を記録しました。
翌日担任に正解を見せると、とても喜んでくれて、褒めてもらえました。こんなことがあるなんて本当に信じられませんでした。最初で最後の奇跡的な夢でしたが、今でも忘れられない夢の出来事でした。