No.121 おばあちゃんさようなら(女性・28歳)

悲しみ
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28歳の時、田舎に住む祖母が亡くなりました。その時期に見た夢です。鮮明に今でも覚えています。
気づいたら山の中に私はいました。登りやすそうな1本の木を見つけ、その木に登ることに決めました。上まで登りきって辺りを眺めると、田舎のおばあちゃんが一人で住んでいた町が見えます。「ああ、そうだった。今は夏休みだからおばあちゃん家に来ているんだ」と夢の中で思いました。
それなら、おばあちゃんの家の前に流れている川があるので、そこで泳ごうと思って木から下りることにしました。歩いて川があるはずの所に向かってもなかなか川にたどり着きません。途中で道に迷ってしまったのか不安になっておばあちゃん家に帰ろうと決めます。
おばあちゃん家に着くと、家におばあちゃんはいません。家の裏山に畑があるのでそこで畑仕事をしているのだと思って家に上がっておばあちゃんが戻ってくるのを待っていました。いつの間にか夜になり、おばあちゃん家にはおばあちゃん以外の親戚の人やいとこたちが次々と集まってきたのです。
みんな悲しそうにしながらテーブルを囲んでご飯を食べています。「おばあちゃんは?まだ畑におるん?」と私が尋ねたら親戚のおばさんが私を抱きして泣き出しました。私は急にその場から逃げ出したくなって家を飛び出しました。
山を目指して走り、そしてまたあの1本の木の場所にたどり着き、木に登ります。すると昼間はなかったはずのいつもの川が下に見えました。「なんだ~!やっぱり川あったやん!」と思い、そこまで走って行きました。すると川におばあちゃんもいました。
畑姿をしている見慣れた格好のおばあちゃんでした。おばあちゃんは「ありゃ、来てくれたん。」と言い、私を隣に座らせてくれました。川の流れる音を聞きながら、おばあちゃんと一緒にとうもろこしを食べられてとても幸せでした。このとうもろこしは毎年おばあちゃんが送ってくれる私の大好物です。
ここで夢は終わりました。おばあちゃんさようなら。トウモロコシ美味しかったよ、ありがとう。
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