いつものように家の2階で兄と遊んでいました。外は晴れていて、差し込んでくる光だけで明るく、暖かかい日でした。
2階から階段を降りた正面に玄関があるのですが、階段の上からひょこっと玄関の方を覗いた瞬間、シャーッッと玄関のドアが何故か自動でスライドして開き、TVで見た事のあるような宇宙人が上がり込んできたのです。
幼い私は驚き、あまりにも恐ろしく、すぐさま2階の和室へ逃げ込み隠れました。兄は気づいたら居なくなっていて、1階にも家族がいる気配がありません。まるでこの家には私1人だけしか居ないかのようでした。
「お母さんとお父さん、おばあちゃんも無事だろうか、お兄ちゃんはどこに隠れたんだろう…」そんなことをぐるぐる考えていたら宇宙人が階段を登ってくる音が聞こえてきました。どうしよう、どうしよう…怖くて心臓がバクバクいっています。
2階には部屋が3つありますが、「ガチャン」と、隣の部屋のドアを思い切り開ける音が聞こえてきます。中を物色しているのでしょうか。その間、私は怖くて震えてその場から動くことができませんでした。
そして、ついに私の隠れている和室の襖がバンッと開かれました。「やはり来てしまった…もう終わりだ。」と思いました。ガタガタ震えていると、宇宙人がトントンと肩を叩いてきました。
怖がりながら顔を上げると、宇宙人が目の前で正座をし、(ここへ寝ろ。膝枕してやる。) とジェスチャーしてきたのです。「え、なんで?!」と思いましたが、恐ろしいので従うしかありませんでした。そして宇宙人に膝枕してもらいながら「あ、案外心地いいかも…。」と思っていると、夢から覚めました。