No.119 大ジャンプ!(女性・7~16歳)

驚き
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小学生の頃、風邪を引いて高熱が出ると必ず見る夢がありました。主に夢に出てくる風景は自宅のある近所の風景ですが、いつも見慣れた現実の景色とはなんだか少し違う違和感。町並みに何かが足りず何かが足されているような、いわば何もかもがちょっとずつ違う平行世界みたいな景色。
そして、どこかの家の屋根の上にいる私は足を滑らせて地面に落下しそうになり、なんとか落ちてはいけないと問いなどを掴むけれども結局は地面に向かって落ちていってしまうのです。「ああ、もうダメだ。」と半ば諦めながらも地面が近づいたところでエイッと力を両足に入れると、なんとそのまま地面を力強く蹴って体は再び上空へ。
落ちても死なないと気づいたら、今度は電線に着地して反動でより高く飛んでみたり、知らない家の屋根に登ってみたりと自由自在。ただし登場人物は私のみで、その世界に自分以外の人の気配は感じません。トランポリンで遊ぶように人気のない世界を飛び跳ねながら、いつもヒューンと落下する感覚で目が覚めるのが毎度の定番でした。
けれど何度同じ夢を見ても、最初に落下する瞬間は怖くて堪らず「落ちる!落ちる!」という恐怖、そして高所から落下する感覚、さらには再び風を切って空に舞い上がる感覚までがしっかり体感としてあったことが今思っても不思議です。
この夢は本当に数え切れないほど見ましたが、高校生になった頃くらいからは高熱が出てもぱったり見なくなりました。ただあまりに印象的だったので、今も鮮明に覚えています。
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